「車の盗難」と聞くと、商業施設の駐車場や、暗いコインパーキングで起きるものだと思っていませんか。
しかし近年は、自宅の駐車場に停めている車も狙われています。
警察庁が公表した令和7年の自動車盗難等の発生状況では、自動車盗の認知件数は6,386件。令和4年以降は増加傾向が続いています。
さらに発生場所を見ると、「一般住宅」が全体の45.2%で最も多くなっています。
つまり、今の車盗難対策は「出先で気をつける」だけでは足りません。
自宅に停めている時間こそ、車をどう守るかが重要です。
この記事では、自宅駐車場での車盗難を防ぐために見直したい5つの防犯対策を紹介します。
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1. 「自宅だから安全」という思い込みをやめる
車の盗難は、外出中だけの問題ではありません。
警察庁の資料では、令和7年の自動車盗の発生場所は「一般住宅」が45.2%と最も多く、「駐車場」は27.9%でした。
住宅の敷地内や自宅前に停めている車も、盗難の対象になっていることがわかります。
特に、ランドクルーザー、アルファード、プリウス、レクサス、ハイエースなど、国内外で需要の高い車は注意が必要です。
盗難グループは、車そのものの価値だけでなく、「作業しやすいか」「人目につきにくいか」「盗んだ後に移動しやすいか」も見ています。
たとえば、次のような駐車環境はリスクが高くなります。
– 夜間に暗い
– 道路から車種がすぐわかる
– 車の左側に作業スペースがある
– 防犯カメラやセンサーライトがない
– ハンドルロックやタイヤロックなど、見える対策がない
自宅駐車場は毎日同じ場所に車を停めるため、下見されやすい場所でもあります。「ここなら盗めそう」と思わせない環境づくりが大切です。
2. スマートキーは玄関付近に置かない
近年の車盗難でよく知られる手口のひとつが、リレーアタックです。
リレーアタックは、スマートキーから出ている微弱な電波を特殊な機器で中継し、車の近くにキーがあるように見せかけて解錠・エンジン始動を行う手口です。
警視庁は対策として、スマートキーを電波遮断ケースに入れること、金属缶やアルミホイルなどで密閉して電波を遮断すること、節電モードがある場合は設定することを呼びかけています。

自宅でまず見直したいのは、鍵の置き場所です。
- 玄関の靴箱の上
- 玄関ドアの近くの棚
- 窓際
- 車に近い部屋
こうした場所にスマートキーを置いている場合は、車から離れた場所に移しましょう。
電波遮断ポーチや金属缶を使う場合は、実際にキーを入れた状態で車に近づき、ドアが開かないか確認しておくことも大切です。
3. CANインベーダー対策は「作業させない環境」が重要
CANインベーダーは、車両の配線などに特殊な機器を接続し、車の電子制御システムに侵入して解錠やエンジン始動を行う手口です。
警視庁は、CANインベーダーへの対策として、タイヤロックやハンドル固定装置の取り付け、防犯機能の追加についてディーラー等へ相談すること、車両の左側面に犯人が作業できるスペースを作らないことを挙げています。
この手口では、犯人が車の近くで作業する時間をどれだけ作らせないかがポイントになります。
自宅駐車場では、次のような対策を組み合わせましょう。
- 車の左側を壁や塀に寄せて停める
- 車止めポールやチェーンを設置する
- センサーライトで車の周囲を明るくする
- 防犯カメラで駐車場を撮影する
- 人が近づくと通知される仕組みを入れる
「作業しにくい」「見られている」「時間がかかりそう」と思わせることが、犯行の抑止につながります。
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4. ハンドルロック・タイヤロックは古くない
電子的な盗難手口が増えると、「物理的なロックは古いのでは」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、ハンドルロックやタイヤロックは今でも重要な対策です。
理由は、盗難グループが嫌う「時間がかかる状態」を目に見える形で作れるからです。

警視庁や千葉県警察も、自動車盗難対策としてハンドルロック、タイヤロック、警報装置、GPS装置、防犯カメラ、センサーライトなどを組み合わせることを呼びかけています。
特に自宅駐車場では、次のような重ね方がおすすめです。
- スマートキーの電波遮断
- ハンドルロック
- タイヤロック
- センサーライト
- 防犯カメラ
- GPS追跡装置
ひとつの対策で完璧に守ろうとするのではなく、「盗むまでに手間がかかる車」にすることが大切です。
5. 盗まれた後に気づくのではなく、動きがあった時点で気づく
自動車盗では、朝起きたら車がなくなっていた、帰宅したら駐車場が空だった、というケースもあります。
被害に気づくのが遅れるほど、車は遠くへ移動され、発見が難しくなります。
そのため、これからのカーセキュリティでは「盗まれない対策」と同時に、「異変に早く気づく対策」も重要です。
たとえば、自宅駐車場に次のような仕組みを取り入れると、異変に気づきやすくなります。
- 人感センサーライトで夜間の接近を知らせる
- 防犯カメラで駐車場の様子を記録する
- スマートフォン通知に対応したカメラやセンサーを使う
- 車にGPS追跡装置を設置する
- 駐車場や玄関周りの死角を減らす
車そのもののセキュリティだけでなく、車を停めている場所も防犯エリアとして考えましょう。
自宅駐車場のチェックリスト
最後に、自宅で確認したいポイントをまとめます。
- スマートキーを玄関付近に置いていない
- 電波遮断ケースや金属缶でキーを保管している
- 車から離れる時は短時間でも施錠している
- ハンドルロックやタイヤロックを使っている
- 車の左側面に作業スペースを作らないように停めている
- 駐車場にセンサーライトを設置している
- 防犯カメラで駐車場を記録している
- GPS追跡装置や警報装置を検討している
- 道路から車種が目立ちすぎないようにしている
- 不審者や不審車両を見かけたら110番通報する
すべてを一度に導入する必要はありません。
まずは、キーの置き場所を変える、電波遮断ケースを使う、ハンドルロックを付ける、駐車場を明るくするなど、今日からできることから始めましょう。
まとめ
車の盗難は、もはや「外出先で起きる特別な被害」ではありません。
警察庁の令和7年データでは、自動車盗の発生場所は一般住宅が最も多く、キーなしでの被害も高い割合を占めています。
だからこそ、これからのカーセキュリティは、車だけでなく「自宅駐車場ごと守る」発想が必要です。
スマートキーの電波遮断、ハンドルロックやタイヤロック、センサーライト、防犯カメラ、GPSなどを組み合わせて、犯人に「この車は時間がかかる」「見つかるリスクが高い」と思わせましょう。
愛車を守る第一歩は、いつもの駐車場を見直すことから始まります。
参考情報
– 警察庁「自動車盗難等の発生状況等について」令和8年2月
– 警視庁「自動車盗の防犯対策」
– 千葉県警察「自動車の盗難事件が多発しています」
– 日本損害保険協会「第27回自動車盗難事故実態調査結果発表」






