【好きな人にすら言えない防犯がある】
「全部は見せない」が、自分を守る理由
恋人にはなんでも話せる。
家族とは何でも分かり合っている。
——そんな関係、素敵ですよね。
でも実は、「言っていないこと」もある。
それが、「防犯」に関することだったりします。
たとえば、
- 家のどこにカメラがあるか
- 玄関の履歴通知をオンにしていること
- 財布や鍵にGPSタグを仕込んでいること
- 通報ボタンを押す準備をしていること
それって、信頼してないから?
……そうではありません。
これは、「自分を守るために残しておく静かな選択」なんです。
今回は、「恋人や家族にあえて言っていない防犯」について、リアルな声や背景を交えて掘り下げてみます。
■ あえて言わない「見えない防犯」の例
20代女性(ひとり暮らし)
「彼にはカメラのこと言ってない。悪気はないけど、酔って遊びに来たときに“変なこと”されたら、記録が残るようにって…。でも言ったら気を悪くすると思うから。」
30代既婚男性(小学生の娘あり)
「妻と子どもが帰宅した時間、センサーでわかるようにしてる。でも“見てる”って言うと怖がられる気がして、黙ってる。」
40代女性(離婚経験あり)
「前の夫にストーカー気味なことをされた経験がある。今のパートナーにも“用心深いね”って言われるけど、本当の理由までは言えない。」
みなさん、共通しているのは「信頼してないから」ではないということ。
むしろ、「誰よりも信頼してるからこそ、言わないこともある」んです。
■ 防犯は“パーソナルスペース”の一部
「防犯」という言葉には、どこか“対他者”のニュアンスがあります。
泥棒・不審者・危険人物…そんな誰かに備えるもの。
でも実際のところ、防犯ってもっと内側にある。
たとえば、
- 過去のトラウマ
- 不安になりやすい気質
- 仕事上のリスク管理
- 性別的な危機感の違い
こういった“個人の体験や背景”が深く関わっています。
それをすべてオープンにするのは、たとえ親しい相手でも難しいこと。
防犯は、自分だけの「こころの境界線」を守るための手段でもあるのです。
■ 言わない防犯が「信頼を壊す」って本当?
「カメラのことを黙っていたら、あとでバレて喧嘩になった」
「位置情報を勝手に見られていたと知って、距離を置いた」
——こんな話も確かにあります。
「防犯がバレた=監視されていた」と感じると、相手はショックを受けるかもしれません。
でもそれは、言ってないことが悪いのではなく、言い方や関係性の築き方が問われた結果です。
たとえばこんな伝え方はどうでしょう?
「安心のために使ってるけど、監視するつもりはないよ」
「何かあったときのための保険みたいなものだよ」
「あなたのためでもあるんだよ」
これは、“見張ってる”ではなく、“守ってる”というスタンス。
相手を傷つけない工夫をすることで、むしろ関係が深まることもあります。
■ 「言わない防犯」は、自分を大切にすること
- 玄関カメラの映像は一人で見ている
- 窓センサーの履歴を日々確認している
- 訪問者履歴は密かにアプリで保管している
誰にも言ってないけど、ずっとやっている人もいるかもしれません。
それでいいんです。
「もしも」のときに、自分を守る最後の砦になるもの。
誰かに預ける必要もなければ、説明義務もありません。
■ まとめ:「言わない」=「守っている」
信頼関係があっても、すべてを伝える必要はありません。
特に防犯は、“いざというときに備えるもの”。
それは、ときに「人に見せない準備」であり、
「伝えないやさしさ」だったりします。
💬 最後に:あなたにも“言ってない防犯”、ありますか?
パスコード、通知設定、カメラの角度、持ち歩いている防犯ブザー……
それはすべて、あなたの「心の中の安全地帯」。
言ってないからといって、信頼してないわけじゃない。
むしろ、ちゃんと向き合っているからこそ、静かに守っているのです。
防犯は、あなたの強さであり、やさしさでもある。
誰にも見せていなくても、ちゃんと意味があるんです。