なぜ今、“見せる防犯”が注目されているのか?
近年、防犯対策において注目されているキーワードが「見せる防犯」。
従来の“鍵やセンサーで守る”という「実際の対策」だけでなく、外から見て防犯されていると“思わせる”こと自体が抑止力になります。
警察庁の発表によれば、空き巣の約8割が事前に下見を行っているとのこと。
つまり、“下見”の段階で「ここはやめよう」と思わせることができれば、被害を未然に防げるのです。
空き巣が避けたくなる家の共通点とは?
✅ ① 防犯ステッカーの貼付
実例:一軒家のケース
住宅街で連続して空き巣被害が発生していたが、「防犯カメラ録画中」のステッカーを貼っていた家だけは無傷だったという。
後に逮捕された犯人の供述で「カメラがあると思ってやめた」と証言。実際はダミーステッカーのみだった。
✅ ② 外から見える防犯カメラやセンサー
実例:築30年戸建てのケース
窓センサーを導入し、窓横にステッカーとセンサー本体が見える状態で設置。
不審者が深夜に玄関に近づくも、直前で引き返した様子が近隣の防犯カメラに記録されていた。
センサー本体の存在と「録画されるかも」という不安が心理的抑止になったと推定。
✅ ③ 整理されたポスト・敷地まわり
実例:夫婦共働き家庭のケース
以前は1週間分のチラシが溜まっていたが、「ポスト満杯=留守」のサインと知り、こまめに回収+「チラシお断り」の表示を導入。
ご近所で空き巣が発生するなか、見た目に“管理されている家”と判断されて無被害。
✅ ④ 夜間でも明るい玄関まわり
実例:集合住宅のケース
玄関ポーチに人感センサー付きのLEDライトを設置。帰宅時だけでなく、不審者にも即反応。
管理人によると、暗い部屋のほうがポスト荒らしの被害が多く、明るい家は敬遠されていたとのこと。
プロが語る「見せる防犯」の効果
警備会社勤務の元警備員・防犯アドバイザー談:
「本当に防犯力があるかより、“そう見えるか”が重要。
犯人は時間とリスクを嫌う。見せることで“面倒そう”と思わせたら勝ちです。」
✅ まとめ:防犯は“見せ方”で変わる。空き巣が避けたくなる家をつくるために
空き巣は、事前に下見をしながら「入りやすそうな家」と「やめておこうと思う家」を見極めています。
つまり、本当に対策をしているかどうか以上に、「しているように見えるか」が重要です。
今回ご紹介したポイント――
- 防犯ステッカーの貼付
- 視認性の高い防犯カメラやセンサーの設置
- ポスト・敷地の清掃整備
- 夜間の玄関照明
これらは「防犯意識の高さが外からわかる=抑止効果が高い」という共通点があります。
特別な装置や高額なシステムがなくても、見せ方次第で自宅のリスクは大きく変わります。
✅ 明日から実践できる一歩を
- まずはポスト周りを整える
- ステッカーを1枚貼ってみる
- 玄関灯を人感センサー付きに交換する
どれも1日でできる、けれど確実に空き巣の心理に“圧”をかけられる方法です。
「この家はやめておこう」と思わせた時点で、すでに防犯は成功しています。
防犯は“備え”であると同時に、“見せる意識”が要です。
ぜひ今日から、あなたの家にも“見せる抑止力”を取り入れてみてください。