日本の空き家率は、2018年の平成30年住宅・土地統計調査によると13.6%で、過去最高となっています。
空き家数は846万戸で、20年で1.5倍増えています。空き家率は年々増加傾向にあり社会問題となっています。
空き家を放置したままにしておくと、さまざまな問題が引き起こされる可能性があります。
空き家を放置する問題点は?
治安の悪化・犯罪の温床
空き家は不法侵入や不審者の隠れ家となりやすく、近隣住民の安全を脅かす要因となります。
火災や事故のリスク
空き家は定期的な点検や管理が行われないため、火災や漏水、倒壊などの事故が発生しやすくなります。
景観の悪化
空き家が放置されると、周辺の景観が悪化し、地域全体の住環境に悪影響を及ぼす可能性があります。
資産価値の低下
空き家が放置されると、建物や敷地の価値が低下し、周辺地域の不動産市場にも悪影響を及ぼす可能性があります。
所有者が注意すべき点は?
空き家の所有者や管理者が注意すべき点は以下の通りです。
定期的な巡回
定期的に空き家を巡回し、異常や不審な動きがないかを確認します。草木が伸びきっている、郵便物や新聞が溜まっているなどの兆候には注意が必要です。
不正侵入防止
窓やドアを施錠し、不正侵入を防止します。スマートロックやセンサーを導入して、不正な開閉を検知することも有効です。
照明の管理
夜間は周辺が暗くなりやすいため、照明を適切に管理します。タイマーや明るさセンサーを活用して、不審者を寄せ付けないようにします。
郵便物や荷物の処理
郵便物や荷物が溜まっていると、空き家であることが不審者に知られる可能性があります。定期的に受け取りや処分を行いましょう。
外観の維持
外壁や屋根、庭の手入れを怠らないようにします。放置された空き家は、犯罪や事故の発生リスクが高まります。
近隣住民とのコミュニケーション
近隣住民とのコミュニケーションを保ち、異常や不審な動きについて情報交換を行うことが重要です。
空き家の防犯対策は?
空き家の防犯対策は、物理的な施策とテクノロジーを活用した施策の両方を組み合わせることが効果的です。以下に、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)を活用した防犯対策について詳しく説明します。
スマートセキュリティカメラ
特徴
リアルタイム監視: インターネットに接続されているため、スマートフォンやPCからリアルタイムで映像を確認できます。
動体検知: 不審な動きを感知するとアラートを送信し、録画を開始します。
クラウド保存: 映像データをクラウドに保存できるため、デバイスが破壊されても証拠を保持できます。
スマートドアベル
特徴
ビデオ通話機能: 訪問者が来たときにスマートフォンで通話できます。
動体検知: ドア周辺の動きを検知し、アラートを送信します。
記録機能: 動画を記録し、後で確認できます。
スマートロック
特徴
リモート制御: スマートフォンから遠隔でドアの施錠・解錠ができます。
アクセスログ: 誰がいつドアを開けたかを記録します。
自動施錠: 一定時間が経過すると自動的に施錠します。
照明コントロールシステム
特徴
タイマー設定: 一定の時間に自動で照明を点灯・消灯できます。
モーションセンサー: 人が近づくと自動で照明を点灯させます。
遠隔操作: スマートフォンで遠隔操作が可能です。
窓・ドアセンサー・人感センサー
特徴
開閉検知: 窓やドアが開けられるとアラートを送信します。
人感検知: 人の熱と動きに反応する赤外線センサーで、センサーの近くを通る事で温度変化を検知するとアラートを送信します。
連携機能: 他のスマートデバイス(カメラやアラーム)と連携して動作します。
まとめ
IoTデバイスを活用した防犯対策は、物理的な施策と組み合わせることでより効果的になります。例えば、スマートロックと窓センサーを併用し、さらにセキュリティカメラで監視を行うことで、空き家の防犯レベルを大幅に向上させることができます。これらのデバイスは、スマートフォンやPCを通じて遠隔で操作・監視が可能なため、離れていても安心です。